自律神経失調症

(実は皮膚付属器官の働きの異常)
26才 女性
【これまでの経過】
4~5歳頃から猫背、後頸部の痛みあり。
10歳の時、朝礼の時、目の前が真っ暗になって倒れたので、検査入院し、「自律神経失調症」と診断され、「脱水症状だから日常ではポカリスエットをたくさん飲むよう」医師から指導された。
【主な症状】
①夏場あるいは熱い部屋ではポカリスエットを体が欲求するようになり、起床時から一日中たくさん飲まずにはおれなかった。水ではだめ。
②皮膚は風に当たるとスースーして気持悪くなるので、夏でも手足や首は衣類で覆っていたいし、冬は他人の二倍ちかく服を着ていた。
③暑い日は汗をたくさんかくが、その後は体全体が冷えてくる。
④睡眠中は、ベタベタの汗をたくさんかき、毎朝パジャマを着替えていた。
(特に夏、特に上半身)
⑤首・肩こりになると、頭重感にもなる。
⑥今年、熱い部屋で顔のほてり、多汗、上半身の熱さとともに頭がボーッとなって 集中力がなくなってきた。その日から徐々にめまいを生じるようになった。
耳鼻科医院や総合病院で耳の検査や脳のMRI検査を行い、異常はなかった。
【問診から得た推定される病態】
「自律神経失調症」と診断されているようですが、問診から得た推定される病態は①皮膚の毛のうが開きすぎている。その原因は毛を立てる筋肉(立毛筋)を支配する自律神経の働きの異常(立毛筋を収縮して毛を立てる交感神経の働きが弱い)
②全身の熱の分布は「顔がほてり足がむくんで冷たい」パターンであり、首・肩はじめ全身的な筋肉のこりのパターンもそれを助長している。
【治療方針】
上記病態①②を治す治療(井穴頭部刺絡療法と良導絡自律神経調整療法と灸頭針と皮膚の付属器官の働きを改善する漢方薬)
【8日間で3回治療。3回目治療から9日後に経過を伺った】
初回治療翌朝から目覚めがスッキリとなり、それは持続している。
上記症状 ① ポカリスエットは全く飲まなくなった。
上記症状 ② 皮膚が外気でスースーする感じはかなり改善した。首は何も巻かずにいられる。
上記症状 ③、⑤、⑥ 80%ぐらい改善した。
上記症状 ④ 100%消失